【3月28日 AFP】国際援助団体に対する仏教徒住民の風当たりが強まっているミャンマー西部ラカイン(Rakhine)州シットウェ(Sittwe)で27日、国連世界食糧計画(World Food ProgrammeWFP)の倉庫を襲撃した暴徒に治安部隊が威嚇射撃を行い、近隣に住む少女(11)が流れ弾に当たって死亡した。ミャンマー警察軍が28日、明らかにした。

 AFPの電話取材に応じたミン・アウン(Min Aung)中佐によると、少女は州都シットウェのWFP倉庫近くにある自宅にいたところ、流れ弾に当たった。当時、倉庫は暴徒の襲撃を受けており、殺到した群衆を解散させるため、治安部隊が威嚇射撃を行ったという。

 シットウェには夜間外出禁止令が出され、事態は沈静化したと同中佐は述べた。他に負傷者は出ていないという。

 シットウェでは26日夜、ドイツを拠点とする医療支援NGO(非政府組織)「マルティーザ・インターナショナル(Malteser International)」の米国人活動家が仏教旗を冒とく的に取り扱ったと非難する数百人の仏教徒が、同NGOの事務所を包囲。これがきっかけで暴動が起きていた。