【2月27日 AFP】サッカーW杯ブラジル大会(2014 World Cup)に向けて、大会公式スポンサー、独スポーツ用品大手アディダス(Adidas)が販売していたTシャツが性的に挑発的な絵柄であるとして、ブラジル当局は25日、同国のイメージを損ねているとの理由から、これらのTシャツを販売中止に追い込んだ。

 アディダスは、ブラジルの観光当局からの苦情を受けて米国で販売中だった複数のTシャツの販売を中止したことを明らかにした。

 問題となったTシャツのひとつは、「アイ・ラブ・ブラジル(I Love Brazil)」のラブの部分をハートマークで描いたものだった。このハートマークに描かれたカーブが、タンガ(Tバック風の下着)を着用した女性の臀部(でんぶ)の様に見えるデザインとなっていた。

 もう1つのデザインは、ポン・ジ・アスーカル(Sugarloaf Mountain)を背景に、サッカーボールを持ったビキニ姿の女性が描かれたもので、「Lookin' to score(得点したい?/(私と)性的な関係をもちたい?の二重の意味)」とプリントされている。

 ブラジル観光公社(Embratur)は「ブラジルのイメージをセックスと結び付ける製品を断固として拒否する」と述べ、アディダスに対してこれらのTシャツの販売中止を要求したことを明らかにした。

 またエレオノラ・メニクッチ(Eleonora Menicucci)女性問題庁長官も「わが国への敬意を欠いている」と苦言を呈した。「ブラジルとセックスツーリズムをつなげるような図や語句がプリントされたTシャツをアディダスのようなスポーツ用品の多国籍企業が販売することは容認できない」

 アディダス側はTシャツの販売を中止すると表明。「これらが米国でのみ入手可能な限定販売商品だったことを強調しておきたい」と付け加えた。(c)AFP