■アルペンスキー滑降――デッドヒートの全力戦

 アルペンスキーの女子滑降では、スロベニアのティナ・マゼ(Tina Maze)とスイスのドミニク・ギザン(Dominique Gisin)が冬季五輪史上初めて同タイムでフィニッシュし、2人の金メダリストが誕生するという劇的なドラマがあった。

 8番のゼッケンを着けたギザンは、日差しの降り注ぐ2.7キロのコースを1分41秒57で滑りきり、金メダルは確実のようにみえた。

 しかし、2009-10シーズンを最後にW杯での勝利に見放され、今季の最高順位も7位だったギザンは、2013年の世界選手権でスーパー大回転を制した勝負強いマゼの存在を忘れていたようだ。