BASの地質学者、ティール・ライリー(Teal Riley)氏は、キンバーライトの発見は、同岩石が存在する証拠となる「クラトン(剛塊)」と呼ばれる特徴が東南極の局所的地質に見られることを考えると「驚くに足らないわけではない」と言う。

「だがグループ1キンバーライトでも、採算が取れるのは全体の10%程度にすぎない。よって、今回の発見を(採掘が他地域より困難でコストもかかる)南極でのダイヤモンド採掘活動に結びつけるのは、まだ気が早い」

 南極観測に関する国際研究連絡機関「南極研究科学委員会(SCAR)」のケビン・ヒューズ(Kevin Hughes)氏は、さらに慎重な姿勢を示している。

 同氏は、今から30年以上の間に「採掘に関する条約調印国の見解がどうなるかや、南極の鉱物資源の抽出を採算が合うものにすることが可能な技術が登場するかは、今は分からない」と指摘。「さらなる問題は、議定書の枠外にある国々は、鉱物資源活動への禁止を含む同議定書の規定には縛られないということだ」と述べた。(c)AFP