【11月24日 AFP】トルキスタン・イスラム党(Turkistan Islamic PartyTIP)を名乗るイスラム武装組織がインターネットでビデオ声明を公開し、先月28日に北京(Beijing)の天安門(Tiananmen)広場で起きた自動車突入炎上事件は「聖戦」だと明言するとともに、今後の新たな攻撃を予告した。米民間情報機関SITE インテリジェンス・グループ(SITE Intelligence Group)が明らかにした。

 SITEによると、8分間のビデオ声明には、TIPの指導者アブドラ・マンスール(Abdullah Mansour)氏が顔をぼかして登場し、北京の事件を実行したのは「ムジャヒディン(イスラム聖戦士)」だったなどとウイグル語で述べるとともに、天安門広場に面し、中国共産党(Communist Party)の会議などが開かれる人民大会堂(Great Hall of the People)をウイグル人の戦士が標的にしていると警告した。

 事件ではガソリンが入った缶を積んだ車が天安門に突入し、車に乗っていた3人と巻き添えになった2人が死亡し、さらに40人が負傷した。警察は、車に乗っていた3人は新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)のウイグル人だったとしている。

 今回のビデオ声明にはっきりとした犯行声明が含まれていたかどうかは明らかになっていない。中国の国営メディアはビデオ声明について報じていない。

 一部の治安専門家は、TIPは中国や米国がテロ組織に指定している「東トルキスタン・イスラム運動(East Turkistan Islamic MovementETIM)」の親組織だとしているものの、TIPとETIMは同一の組織だという見方もある。

 中国の治安当局幹部は、天安門広場の自動車突入炎上事件の背後にETIMがいたという見方を示している。(c)AFP