【11月5日 AFP】男子テニス、世界ランク1位のラファル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)が4日、ATPワールド・ツアー・ファイナル(ATP World Tour Final)の公平性を高めるため、毎年違うサーフェスのコートで開催するようツアー運営陣に提案した。

 名誉ある大会として知られるシーズン最終戦のツアー・ファイナルだが、ここ9年間にわたって上海旗忠森林体育城テニスセンター(Shanghai Qi Zhong Stadium)とロンドン(London)のO2アリーナ(O2 Arena)の屋内ハードコートで開催されていることについてナダルは不満を抱いている。

 屋内を苦手とする一方で、シーズンを通じて他の様々なコートでいい成績を残しツアー・ファイナル出場を決めた選手にとって、これは不公平だとナダルは語る。

 ダビド・フェレール(David Ferrer、スペイン)との初戦を翌日に控えて記者会見に応じたナダルは、毎年屋外の違うコートで大会を開催することを提案し、そうすることによってクレーやグラス、ハードの違うコートが得意な選手にそれぞれ優勝のチャンスが与えられると語った。

 過去のツアー・ファイナルでいい成績が残せていない理由を聞かれたナダルは、「理由は疲労だけじゃない。主たる理由は、僕が屋内が得意な選手じゃないからだ」と答えた。

「ツアー・ファイナルは2005年からずっとインドアで行われている。だからそれに関してはちょっとアンラッキーなんだ。この大会に出場するために、選手は他のすべてのサーフェスで戦う。だけどツアー・ファイナルはハードコートでしかやらない。屋外の色々なコートで行われたほうがフェアだと僕は思う」

「僕が現役の間に実現するとは思わないから、自分のために訴えているわけではない。次の世代の選手のためでもあるし、そっちのほうがファンにとって面白いとも思う」

「O2アリーナは素晴らしい会場だ。ここよりいい雰囲気の大会なんて他にない。だけど、ATPはもう少し公平にしてくれてもいいと思うんだ」

「毎年違うコートでプレーできたらいい。例えばクレーコートでいい成績を残す選手であれば、その一番得意なサーフェスでプレーするチャンスが与えられる」

(c)AFP/Steven GRIFFITHS