【11月5日 AFP】男子テニス、ATPワールドツアー・ファイナル(ATP World Tour Finals 2013)は4日、ロンドン(London)のO2アリーナ(O2 Arena)で初日が行われ、大会第7シードのスタニスラス・ワウリンカ(Stanislas Wawrinka、スイス)は6-3、6-7、6-3で第5シードのトマス・ベルディハ(Tomas Berdych、チェコ)を下した。

 大会初参戦のワウリンカが、そのデビュー戦で勝利を飾った。

 キャリア最高の一年を味わっているワウリンカは、シーズン最後のトップクラスによる大会で初勝利を挙げて、もうひとつ誇りを手にした。

 28歳のワウリンカは、第2セットのタイブレークを落とした後も自身のレベルと冷静さを披露し、ベルディハの30本に対して43本のウィナーを決めて2時間25分の戦いを制した。

 多くの成功を収めたロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)の大きな影の裏でそのキャリアの大部分を過ごしてきたワウリンカは、スポットライト浴びるこの瞬間をしっかりと味わっている。

 初めて世界ランク10位以内でシーズンを終えるワウリンカは、敗れはしたものの今年1月の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2013)4回戦でノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)を相手に第5セットにまで持ち込むという戦いぶりで始まったその流れをとぎらせることなく、ベルディハとの激闘を制した。

 ワウリンカはその後全仏オープンテニス(French Open 2013)で準々決勝に進出、さらに全米オープン(The US Open Tennis Championships 2013)ではベルディハとウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2013)覇者のアンディ・マレー(Andy Murray、英国)を退けて準決勝に進出し、この一年で最高の時期を迎えた。

 ワウリンカは、「ここにこれて本当に良かったというのが第一印象。何度もテレビでこのトーナメントをみてきた。プレーするというのは違うものだね。ここでの最初の試合で勝つことは特別なことだというのは確かだ。観客の中にはスイスのファンも多くいた。彼らはロジャーを見たかったのだろうけど、その代わりが僕になったね!」とコメントした。

 グループAに入っているワウリンカはこの後、世界ランク1位のラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)、そしてダビド・フェレール(David Ferrer、スペイン)と対戦する。(c)AFP