【10月6日 AFP】2年に1度開催される米国選抜と世界選抜による男子ゴルフの対抗戦、第10回プレジデンツ・カップ(2013 The Presidents Cup)は5日、米オハイオ(Ohio)州のミュアフィールド・ビレッジGC(Muirfield Village GC)で2日目の残り、3日目のフォアボールとフォアサムが行われ、米国選抜が11.5-6.5とリードする中、荒天による中断もあり日没サスペンデッドとなった。

  初日からペアを組み続けている米国選抜のタイガー・ウッズ(Tiger Woods)とマット・クーチャー(Matt Kuchar)は、3日目前半のフォアボールで、世界選抜のアダム・スコット(Adam Scott、オーストラリア)/松山英樹(Hideki Matsuyama)組と対戦して1アップで勝利を挙げた。雨に見舞われた今大会で、ウッズは負け知らずの3戦全勝と、圧巻のゴルフを披露している。

 日没サスペンデットで延期された2日目のフォアサムを2-2とした米国選抜は、フォアボールでは4勝1敗と勝ち越した。

 未決着のフォアサム4試合を含めて最終日に獲得できる勝ち点16のうち、米国は6点を獲得すればタイトルに手が届く。米国が勝てば、大会5連覇、通算成績は8勝1敗1分けとなる。

 大会は初日から3日連続で悪天候の影響を受けた。最終日にはフォアサムの残りとシングルス12試合が行われるが、6日も午後から天気が荒れるとの予報を受けて、シングルスのスタート時間も午前中に繰り上げられた。

 3日目のフォアサムで唯一決着がついた試合では、米国のザック・ジョンソン(Zach Johnson)が15番でイーグルを達成してパートナーのジェイソン・ダフナー(Jason Dufner)と共にマーク・リーシュマン(Marc Leishman、オーストラリア)/リチャード・スターン(Richard Sterne、南アフリカ)組を4アンド3で下している。ジョンソン/ダフナー組は7番を終えて2ダウンを喫していたが、続く8ホールのうち6ホールを取って一気に逆転した。

 日没サスペンデッドとなった時点で世界選抜が2試合、米国選抜が1試合でそれぞれリードしており、残る1試合は五分の戦いが続いている。

 バンカーやグリーンに水が溢れ出し、フェアウェーが川のような状態となり、約90分間の中断を余儀なくされ、選手らにはリフトアンドクリーンのルールが適用された。

 ウッズは今コースで開催されている米ツアーのザ・メモリアルトーナメント(The Memorial Tournament)で通算5勝を誇り、パートナーのクーチャーは今年の大会王者となっている。2人は2日目から持ち越されたフォアサムでシャール・シュワーツェル(Charl Schwartzel)とルイ・ウーストハイゼン(Louis Oosthuizen)の南アフリカ出身コンビを4アンド2で下し、その後、松山とマスターズ(The Masters Tournament 2013)王者、スコットとのフォアボールに臨んだ。

 この対戦で、松山が開始3ホールで2つのバーディーを奪って世界選抜が2アップとリードしたが、続く3ホールでウッズがバーディー2つを取り返した。

 10番で松山が5フィート(約1.5メートル)のパーパットを沈めて一歩リードするも、またしてもウッズが13番のバーディーで応戦。さらに14番ではクーチャーがバーディーを記録して米国が勝ち越すと、直後の15番でウッズのイーグルパットがコンシードされて2アップにリードを広げた。

 さらに16番では松山が12フィート(約3.5メートル)のバーディーパットを沈めて1ダウンに迫ったが、11番までバーディーに見放されていたクーチャーが18番でバーディーを奪って最終ホールを分けると、米国が1アップで逃げ切った。

 試合を終えてウッズは、「流れを引き寄せつつあった時に英樹が16番で長いのを決めたから盛り上がったね」と振り返っている。

 米国は今大会のフォアボール計11試合の対戦成績を7.5-3.5としており、同フォーマットで米国が勝ち越すのは、プレジデンツカップだけでなく、欧州選抜とのライダーカップ(Ryder Cup)を含めた過去の対抗戦ここ17年間では初めてとなった。

 他のフォアボールでは、今年の全英オープン(The 142nd Open Championship)を制したフィル・ミケルソン(Phil Mickelson)がキーガン・ブラッドリー(Keegan Bradley)とのペアでアーニー・エルス(Ernie Els、南アフリカ)/ブレンドン・デ・ジョン(Brendon de Jonge、ジンバブエ)組を2アンド1で下した。

 ミュアフィールド・ビレッジをホームコースとする世界選抜のジェイソン・デイ(Jason Day、オーストラリア)はグラハム・デ・ラエト(Graham DeLaet、カナダ)と組んでスティーブ・ストリッカー(Steve Stricker)/ジョーダン・スピース(Jordan Spieth)組に2アップで勝利している。

 ビル・ハース(Bill Haas)/ウェブ・シンプソン(Webb Simpson)組はアンヘル・カブレラ(Angel Cabrera、アルゼンチン)/ブランデン・グレース(Branden Grace、南アフリカ)組を相手に終始リードを保ち、4アンド3で快勝。ハンター・メイハン(Hunter Mahan)/ブラント・スネデカー(Brandt Snedeker)組もまたシュワーツェル/ウーストハイゼン組に一度もリードを与えることなく2アップで勝ち切り、米国が勝ち点を重ねた。(c)AFP/Jim SLATER