【10月5日 AFP】エジプトのカイロ(Cairo)で4日、ムハンマド・モルシ(Mohamed Morsi)前大統領を7月に解任した軍に抗議する同大統領支持派と治安部隊との間で激しい衝突が発生し、4人が死亡した。

 AFP特派員と国営メディアによると、衝突は地中海沿岸都市アレクサンドリア(Alexandria)と中部アシュート(Assiut)でも発生した。

 エジプトの救急当局のトップ、アハメド・アンサリ(Ahmed al-Ansari)氏はカイロで4人が死亡し、さらに全国で45人が負傷したと語った。別の当局者によると死者の中に警官や治安要員はいない。全国で最も激しい衝突が起きたカイロではイスラム主義者たちが、主にタハリール広場(Tahrir Square)周辺で、反モルシ派および治安部隊と衝突した。警官隊はイスラム主義の広場への侵入を阻むため、空に向けて実弾で威嚇射撃したり、催涙ガスを発射したりした。

 また、モルシ前大統領支持者数千人が、カイロのナスルシティー(Nasr City)地区のラバ・アルアダウィヤ(Rabaa al-Adawiya)広場に向けて行進。数百人の死者を出した8月14日の座り込みデモの強制排除に対し、「報復だ!報復だ!」とシュプレヒコールを繰り返した。

 さらに軍とアブデルファタフ・サイード・シシ(Abdel Fattah Said al-Sisi)第1副首相兼国防相を批判するスローガンを叫ぶモルシ支持派数百人が、カイロのマニヤル(Maniyal)で反モルシ派と衝突、双方が散弾銃を撃ち合った。

 1973年の第4次中東戦争開戦からちょうど40年になる6日にはさらに多くの抗議行動があるとみられている。(c)AFP/Jay DESHMUKH, Samer AL-ATRUSH