【8月28日 AFP】カナダ・バンクーバー(Vancouver)で、何者かに盗まれた自転車がインターネット上で売りに出されているのを見つけ、その自転車を盗み返した女性が話題になっている。

 カイラ・スミス(Kayla Smith)さん(33)がカナダ放送協会(Canadian Broadcasting CorporationCBC)に語ったところによると、スミスさんが所有する1000カナダドル(約9万3000円)相当の自転車は、2010年バンクーバー冬季五輪のために建設され、今も多くの人々が訪れる選手村(Olympic Village)の自転車置き場で盗難に遭った。

 スミスさんは警察に盗難届を提出したが、その翌日、案内広告サイトのクレイグスリスト(Craigslist)に、盗まれたものとそっくりの自転車が売りに出されているのを見つけた。スミスさんは買い手を装って投稿者に連絡を取り、近くのファストフード店の駐車場で待ち合わせる約束を取り付けた。

 スミスさんは自転車に貼られたステッカーを見てすぐに自分のものだと確信したという。「『私の自転車だ』と、びっくり仰天した。どうしよう、と思ったけど、知らないふりをすることにした」とCBCに語ったスミスさん。売り手に試し乗りの許可を得ると、自転車に乗ってその場を走り去った。

 スミスさんの大胆な行動はネット上で話題になった。警察は泥棒にむやみに近づかないよう注意を促したが、スミスさんを称賛する声は続いている。CBCのウェブサイトにある読者は「賢明だったかと聞かれれば、おそらく違う。だけど、めちゃくちゃかっこいいかと聞かれれば、まさにその通り!」と投稿した。(c)AFP