【12月5日 AFP】国際五輪委員会(International Olympic CommitteeIOC)は4日、スイス・ローザンヌ(Lausanne)で理事会を開き、インドの国内五輪委員会(National Olympic CommitteeNOC)に資格停止処分を課すと発表した。

 この処分により、IOCからの助成金が止められ、インドNOC関係者の五輪会合やイベントへの出席が禁止される。また、インド人選手はインド国旗を掲げて五輪へ参加することも禁じられるが、IOCの許可の下、五輪旗を掲げて参加することは認められる。

 5日に行われるインドのNOCの役員選挙に関し、両委員会かねてから衝突しており、その渦中での資格停止処分となった。

 ニューデリー(New Delhi)の裁判所は派閥主義が幅を利かせるインドのNOCに、同国政府のスポーツ規定にのっとって選挙を行うように命じていた。これに対しIOCは、独立した自治性を奨励する五輪憲章に応じるよう、そして4日に対応を起こすようインドのNOCに要請していた。

 IOCのマーク・アダムス(Mark Adams)広報部長は「インドのNOCは五輪憲章とそれが制定する法規に応じず、IOCへの期限内の報告を怠った。国内五輪委員会の役員選挙に政府が干渉することを回避する処置として、理事会はインドの資格停止処分を決定した。インドは五輪の活動および経済支援を受けるなどの権利を失う。この権利剥奪は資格停止処分が解かれるまで続く」と発表している。(c)AFP