【1月16日 AFP】ニュージーランド・ウェリントン(Wellington)在住の女性が、経済的に困窮した末、自分の臀(でん)部にタトゥーを入れる権利をインターネット競売にかけた。売り上げで水道光熱費などの支払いをまかなうつもりだという。

 この女性はティナ・ベズネク(Tina Beznec)さん(23)で、競売名は「私のお尻にあなたのタトゥー(Your Tattoo on my Bum)」。競売開始から24時間で最高入札額は1万250NZドル(約63万円)に達し、この人気ぶりに新たに3人が自分の体の一部にタトゥーを入れる権利を出品したという。

 ベズネクさんは前年1年間に2回も解雇され、金が必要だと動機を説明している。競売サイトには、「こんなことをして頭がおかしいと思うでしょ!でも、そうよ、この競売の勝者はお好みのタトゥーを何でも私のお尻に入れられるのよ!」との本人のコメントが掲載されている。

 落札額は20%をチャリティーに寄付する。「それ以外は私のものになるわ。だって去年1年で2回も解雇されたんだから、私にはその権利があるはずよ」(ベズネクさん)

 タトゥーのサイズは9センチメートル四方で、尻の左右どちら側かを選ぶことができ、個人の楽しみでも「商用広告」でも構わないという。「タトゥーは私のお尻に入るんだから、将来、それを見ることで人生のこの時期を忘れないようにできるでしょう」と、ベズネクさんはニュースポータル「Stuff.co.nz」に語った。

 ベズネクさんの競売を模倣して「タトゥー権」の競売を始めた1人は、「シングルマザーで日々の支払いにも苦労している」と主張する「マリー(Marie)」さん。また、「前年末に解雇されたから請求書が山積みになっている。海外で教える仕事をもらえそうなので、なんとかして渡航費を稼がなければならない」というS・J・パーカー(S. J. Parker)さんは、背中にタトゥーを入れる権利を競売に出している。(c)AFP