【9月15日 AFP】(一部更新)政府・日銀は15日、東京外国為替市場で2004年以来6年ぶりとなる円売り・ドル買いの為替介入を実施した。野田佳彦(Yoshihiko Noda)財務相が語った。

 介入が実施される直前には、東京外国為替市場で円は一時、15年ぶりの高値となる1ドル82.86円をつけていた。野田財務相によると、介入は午前10時30分に指示が出された。介入を受け、円は午前11時には1ドル84.22円まで下げ、その後は85.39円まで戻した。

 野田財務相は、記者団に対し、「さきほど為替介入を実施した」と述べ、今後も市場の動向を注視し、必要なときに介入を含め断固たる措置をとる方針を示した。

 14日に菅直人(Naoto Kan)首相が民主党(Democratic Party of JapanDPJ)代表選で勝利したことを受けて、円高が進んでいた。

■株価は上昇

 予想外の介入を受け東京市場の株価は上昇。日経平均株価は前日比217.25円(2.34%)高の9516.56円で15日の取引を終えた。

 岡三証券(Okasan Securities)の石黒英之(Hideyuki Ishiguro)氏は、市場介入に消極的とみられていた菅氏が民主党代表に再選されたことで円高・株安が進むと予想していた市場関係者にとって、介入のタイミングはサプライズだったと語った。

 しかし、みずほ証券(Mizuho Securities)の三浦豊(Yutaka Miura)氏はダウ・ジョーンズ・ニュースワイヤーズ(Dow Jones Newswires)に、円高のトレンドは一服しただけで、株価上昇も長くは続かないだろうと述べた。(c)AFP/Danny McCord