【7月29日 AFP】中東のホルムズ海峡(Strait of Hormuz)を航行していた大型原油タンカー「M. Star」の船体後部が28日に損傷を受けた問題で、同船を運航する商船三井(Mitsui OSK Lines)は29日に記者会見を開き、強力な波による損傷という一部報道を否定した。

 都内で会見した同社の日比野雅彦(Masahiko Hibino)タンカー安全管理室長は、オマーンの沿岸から約18キロ沖合を航行していた28日午前零時(日本時間同日午前5時)すぎに乗組員が光を目撃し、爆発音を聞いたと述べた。当時は天候もよく、現場海域には波浪警報も出ていなかったという。米地質調査所(US Geological SurveyUSGS)によると、当時この地域で大きな地震などは観測されていない。

 日比野室長は破損した居住区などの写真も公開した。同社では原因についてまだ結論を出しておらず、外部から攻撃された疑いも含めて調査中だと語った。29日には米海軍や英海軍商船隊司令部(Maritime Trade Operations)も加わって調査が行われた。
 
 衝撃発生当時、同船にはフィリピン人乗組員16人、インド人乗組員15人が乗船しており、1人が軽傷を負った。原油27万トンを積んでいたが、漏出は起きていない。(c)AFP

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