【7月29日 AFP】イランとオマーンの間に位置しペルシャ湾の出口になっているホルムズ海峡(Strait of Hormuz)で28日午前0時半(日本時間同5時半)ごろ、航行中の商船三井(Mitsui OSK Lines)の原油タンカー「M.STAR」の船体後部で爆発が発生した。タンカーは自力航行を続け、同日夕、修理のためアラブ首長国連邦(UAE)のフジャイラ(Fujairah)港に到着した。

 国土交通省の発表によると、フィリピン人16人、インド人15人の乗組員を乗せた「M.STAR」は、原油27万トンを積んで千葉に向かっていた。爆発で船員1人が軽傷を負ったほか、船体の一部が損傷したが、油漏れは発生しなかった。

 国営首長国通信(WAM)によると、フジャイラ港湾当局の調査では、外部の要因で爆発が発生した痕跡は認められず、攻撃されたことを示す証拠は見つかっていない。また、ある当局者は「地震による高波」の衝撃で起きたものとの見方を示した。引き続き、事故原因を特定するための調査が行なわれている。

 爆発の直前、乗組員が地平線に光を目撃したと話していることから、国土交通省は先に「外部から攻撃された可能性が高い」との見解を示していた。(c)AFP