【2月28日 AFP】タイの政府高官は、2006年9月の無血クーデターで失脚し、海外で事実上の亡命生活を続けているタクシン・シナワット(Thaksin Shinawatra)元首相が28日に、クーデター後初めて帰国することを明らかにした。

 タクシン元首相は、主に英国で滞在し、サッカー・イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・シティ(Manchester City)の会長を務めている。

 2人の政府高官によると、タクシン氏は香港(Hong Kong)からタイ航空(Thai Airways)機で帰国し、バンコク(Bangkok)には28日午前9時40分(日本時間同日11時40分)に到着すると述べた。

 タクシン氏は27日、タイの放送局TPBSとの独占インタビューで、「この時期」にタイに帰国すると語っていたが、詳細については明らかにしていなかった。

 香港でインタビューに応じたタクシン氏は、「タイが民主主義に戻ろうとしているこの時期に、帰国すべきだと多くの人が考えている」とも述べた。

 汚職防止法違反で起訴されているタクシン氏は、無罪を証明するとした上で、政界には復帰しない意向を示した。

 タクシン氏の帰国の際には、1万人以上の警察官が空港に追加配備され、警備に当たる。また、同氏の帰国には特別入国管理室が設けられる。

 入国管理当局によると、タクシン氏は到着直後に、警察に引き渡され、裁判所に向かうという。(c)AFP/Anusak Konglang