【1月16日 AFP】国際犬ぞりレースが今年3月に初めて北朝鮮で開催されることになった。これに伴い朝鮮戦争(1950-53)後初めて、韓国の犬ぞり愛好家とイヌが軍事境界線を越えることになる。韓国犬ぞり連盟(Korea Federation of Sleddog Sports)が15日明らかにした。

 同連盟によると、北朝鮮政府への3年に及ぶ働きかけが実を結び、北朝鮮でのレース開催が実現。レースは金剛山(Mount Kumgang)で3月15-17日に開催されるという。 

 連盟のホームページによると、同連盟の担当者が北朝鮮を初めて視察したのは2005年。その際、現地のガイドも兵士も、そろって「なんでそんなものをやりたいんだ?」とあきれていたという。

 北朝鮮政府は同年末に開催を承諾したものの、「イヌの持ち込みは一切禁止」と通知した。しかし今年に入り同国政府が「狂犬病の予防接種済みのイヌは持ち込み可」と条件を緩和したため開催が可能になった。
 
 同連盟広報のLee Hong-Joo氏は「南北統一などには興味がない」と言い切る。最終的には、朝鮮半島の最高峰である白頭山(Mount Paekdu)や朝鮮半島有数の蓋馬(けま)高原(Kaema Plateau)での開催も目指しており、3月の大会はそれに向けた「第1歩」と位置づける。
 
 北朝鮮大会には韓国から40チーム、70頭が3部門にエントリーする予定。(c)AFP