【11月16日 AFP】(一部更新)国際原子力機関(International Atomic Energy AgencyIAEA)がまとめたイランの核開発計画に関する報告書を受け、米国は15日、イランはIAEAを「だましている」と非難するとともに、あらためて国連(UN)で追加制裁決議の採択を目指すにあたり、中国に対し制裁論議を妨害しないよう警告した。

 ホワイトハウス(White House)のダナ・ペリノ(Dana Perino)報道官は、イランの核開発に「相当の進展」があると指摘したIAEAの報告書について、「遺憾ながらイラン政府に国際社会と協力していく意思はないことが明らかになった」と述べた。

 また、ザルメイ・ハリルザド(Zalmay Khalilzad)米国連大使は、中国が追加制裁強化論議の進展を妨害していると非難。イランのウラン濃縮活動停止に向けた国際社会の動きについて、「中国政府が外交の失敗を望んでいるとは思えない」と述べ、けん制した。

 米国は、イランが核開発に固執し核兵器製造が可能になるようなことがあれば、「第3次世界大戦」になるとして、軍事行動も辞さない姿勢を示している。

 また国連は、イランのマフムード・アフマディネジャド(ahmoud Ahmadinejad)大統領が前週、核兵器製造に十分なウラン濃縮が可能となる約3000基の遠心分離機を新たに設置したと述べたことについて、事実と確認したと発表した。(c)AFP