【9月26日 AFP】国際人権団体アムネスティ・インターナショナル(Amnesty International)によると、反体制デモへの弾圧が続くシリア中部ホムス(Homs)で前週、2か月前に当局に身柄を拘束されたゼイナブ・ホスニ(Zeinab al-Hosni)さん(18)が、切断遺体となって病院の遺体安置所で発見された。

 ゼイナブさんの家族がホムス市内の軍病院に、ゼイナブさんの兄で活動家のモハマド・ディーブ(Mohammad Deeb)さんの遺体を引き取りに行った際、切断され「おぞましい状態」のゼイナブさんの遺体を「偶然」発見したという。

 活動家らは、25日にゼイナブさんを追悼する集会の開催を呼びかけた。米SNS「フェイスブック(Facebook)」の「シリア革命2011(Syrian Revolution 2011)」と題されたページには、「やつらはあなたを暗殺した。あなたは非人間的な拷問を受けた。しかし、あなたの血は無駄にはしない。約束する。今日は、われわれ全員がゼイナブだ」との抗議文が掲載された。

 シリア政権は前週末も、ホムス近郊のラスタン(Rastan)やレバノンとの国境近くのクセイル(Qusseir)、首都ダマスカス(Damascus)近郊などに軍部隊を投入してデモの鎮圧を続けた。国連人権高等弁務官事務所(UN High Commissioner for Human Rights)が21日発表した統計によると、3月15日以降に当局の弾圧で死亡した人数は2700人以上に上る。(c)AFP

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【参考】フェイスブックの「シリア革命2011」英語版ページ