【6月15日 AFP】パレスチナ自治政府のマフムード・アッバス(Mahmud Abbas)議長は14日、パレスチナ解放機構(PLO)主流派のファタハ(Fatah)とイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)の対立激化により、統一政府を解散し非常事態を宣言することを決定した。政府当局が発表した。

 この決定は1800GMTに、ヨルダン川西岸(West Bank)の自治政府本部でTayeb Abdelrahim自治政府書記長より公式発表される。

 統一政府は、サウジアラビアの調停により権力分担が合意され今年3月に発足したが、それまで数か月間続いていたファタハとハマスの激しい抗争を収束させるために早急に組閣された。

 パレスチナ自治政府議長は基本法によって、内閣解散と1か月間の非常事態内閣の指名権限を持つ。非常事態内閣の指名については自治政府評議会の承認が不要で、更新は1回のみ可能。

 また同書記長によると、アッバス議長は「状況が許す限り早期」の選挙実施を要求する見通し。2006年1月の評議会選挙ではハマスが圧勝している。(c)AFP