【4月11日 AFP】11-12ドイツ・ブンデスリーガ1部は11日、第30節の試合が各地で予定され、首位ボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)と2位バイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)による天王山の結果が、優勝争いの運命を左右すると見られている。

 ブンデスリーガの11-12シーズンは残り5節となり、勝ち点3差で首位に立つドルトムントは、本拠地ジグナル・イドゥナ・パルク(Signal Iduna Park)で2位バイエルンを迎え撃つ。

 対ドルトムント戦で約2年ぶりの勝利を目指すバイエルンのカール・ハインツ・ルンメニゲ(Karl-Heinz Rummenigge)社長は、「われわれに負ける余裕はない。おそらく、負ければ優勝争いの行方は決まるだろう。引き分けに終われば優勝争いはまだ続き、われわれが勝利すればドルトムントからポールポジションを奪うことになる」と語った。

 ドイツのメディアは、ドルトムントとバイエルンの対戦を「巨人同士の激突(Clash of the Titans)」、「フットボールの祭典(Festival of Football)」などのキャッチフレーズを用いて表現している。

 ドルトムントが勝利すればバイエルンとの勝ち点差は6に広がり、バイエルンが勝利すればドルトムントに代わって2月以来のリーグ首位に返り咲くことになる。

 バイエルンは2月に足首の靱帯を損傷したバスティアン・シュバインシュタイガー(Bastian Schweinsteiger)が、7日に行われたFCアウクスブルク(FC Augsburg)戦で先発復帰を果たしており、試合も2-1で勝利した。

 ドルトムントは若手有望株のマリオ・ゲッツェ(Mario Goetze)がチーム内で役割を果たしていたが、現在は故障のため戦列を10週間離れており、ユルゲン・クロップ(Jurgen Klopp)監督はゲッツェの起用を明らかにしていない。

■後半戦好調のドルトムント、最近2年間の対バイエルン戦は好相性

 ドルトムントは10-11シーズンのリーグ戦でバイエルンに2連勝しており、11月にミュンヘン(Munich)で行われた最後の対戦では後半にゲッツェが決勝点を奪い1-0で勝利した。

 バイエルンが最後にドルトムントから勝利を収めたのは2010年2月までさかのぼり、本拠地アリアンツ・アレーナ・スタジアム(Allianz Arena Stadium)で3-1で勝利している。

 2011年のクリスマス以降、リーグ戦で10勝2分けの好成績を収めているドルトムントのクロップ監督は「11日はフットボールの思想をかけた対戦になる。バイエルンの信念と私たちの信念の戦いは激しい試合になるだろう。われわれは8万人の観衆の前でショーを披露するつもりだ」と語った。

 公式戦9連勝中で自信に満ちているバイエルンは、17日に行われる欧州チャンピオンズリーグ2011-12(UEFA Champions League 2011-12)準決勝でレアル・マドリード(Real Madrid)との対戦も控えている。

■ドルトムント会長は「天王山」、バイエルン会長は「正念場」

 ドルトムントのラインハルト・ラウバル(Reinhard Rauball)会長は11日の試合を「天王山」、バイエルンのウリ・ヘーネス(Uli Hoeness)会長は「正念場」と位置付けている。

 ドルトムントとバイエルンの両指揮官は、11日の試合の結果で優勝争いが決するとは考えていない。

 バイエルンのユップ・ハインケス(Jupp Heynckes)監督は、「誰がチャンピオンに輝くのか判明するのは最終節が終わった後だ。11日の試合が終わった後でも、何だって起こり得る」と語った。

 ドルトムントとバイエルンは、5月12日にベルリン(Berlin)で行われるドイツカップ2011-12(German Cup 2011-12)決勝でも対戦する。(c)AFP/Ryland James