【5月6日 AFP】韓国統一省は6日、北朝鮮が提示していた南北共同事業の開城(Kaesong)工業団地の再開の条件について、「不可解」であるとの見解を示した。北朝鮮は前日、工業団地の再開を希望するのであれば、韓国側は全ての軍事的挑発を止める必要があると主張していた。

 統一省の報道官は同日、記者団を前に北朝鮮の要望は不可解かつ不公平であると述べ、また工業団地再開に向けての対話を北朝鮮に再度求めた。

 さらに8月の米韓合同軍事演習についても予定通り開催する予定であるとしながら、開城工業団地は「政治と経済は別問題」との考えの下で設置されているため、軍事演習の開催とは無関係であると説明。北朝鮮の主張を一蹴した。北朝鮮の国防委員会(National Defence Commission)の報道官は5日、工業団地の再開を希望するのであれば、「韓国はすべての敵対行為や軍事的挑発をやめるべき」と述べ、8月に予定されている米韓合同軍事演習についても言及していた。

 北朝鮮は先月初め、南北間での軍事的緊張を高めているとして韓国を批判。韓国側からの開城工業団地へのアクセスを禁止し、自国の労働者5万3000人全員を撤収させた。韓国側も先週、残っていた労働者全員を引き揚げさせた。(c)AFP