【10月28日 AFP】サウジアラビア王室は27日、故スルタン・ビン・アブドルアジズ(Sultan bin Abdul Aziz)皇太子の後継者にナエフ・ビン・アブドルアジズ(Nayef bin Abdul Aziz)内相(78)を任命したと国営テレビで発表した。

 ナエフ内相は、22日にニューヨーク(New York)で死去したスルタン皇太子の弟で、40年近く内相を務め、国内の国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)掃討を指揮してきた。かねてから、皇太子の後継者最有力候補として名前があがっていた。
 
 ナエフ内相は、アブドラ・ビン・アブドルアジズ(King Abdullah bin Abdul Aziz)国王(87)以上に保守的とみられており、自身を「サウジアラビア王国の命に従う1兵士」と称している。

 このほか、第1副首相の座もナエフ内相が引き継ぐことが決まったが、スルタン皇太子が兼務していた国防相の座は空席のままだ。 

■若い世代の閣僚抜擢はあるか

 このため、誰がサウジアラビアの国防を担うことになるのか、とりわけ国防相が王室の若い世代から選ばれるのかという点に注目が集まっている。

 現在の主要閣僚は、サウジアラビア王国を建国したアブドルアジズ2世の息子らが独占しているが、いずれも70代から80代と高齢で、健康上の問題を抱えた者もいる状況だ。

 一方、故スルタン皇太子は25日、首都リヤド(Riyadh)の墓地に埋葬された。(c)AFP

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