【10月24日 AFP】23日にベルギー・ブリュッセル(Brussels)で開かれた欧州(EU)のユーロ圏首脳会議で、ニコラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)仏大統領がデービッド・キャメロン(David Cameron)英首相に対し「もう、うんざりだ!」とキレた。

 英紙ガーディアン(Guardian)やデーリー・テレグラフ(Daily Telegraph)が外交筋の話として報じたところによると、サルコジ大統領は、ユーロ圏の債務危機の解決策を協議するための会議に、ユーロ非加盟の英国のキャメロン首相が「介入してきた」と痛烈に批判。面と向かって「あなたの批判にはもう、うんざりだ。ああしろ、こうしろと口を出すのは止めてくれ」「ユーロは嫌いだと言って加盟しなかったくせに、今さら、われわれの会合に首を突っ込むのか」などと言い放った。 

 テレグラフによると、サルコジ大統領の怒りが爆発したのは、欧州の金融機関救済を話し合うため急きょ26日に召集されたユーロ圏首脳会議の出席国をめぐってだという。サルコジ首相は圏内17か国のみが出席すればいいとの立場だが、キャメロン首相はEU加盟の全27か国が参加するべきだと主張し、この会議に出席するために予定していた日本とニュージーランド訪問を取りやめた。

 キャメロン首相はこれに先立って、ユーロ圏17か国がユーロ危機対応を重ねる中でユーロ非加盟のEU諸国がつまはじきにされかねないと懸念を示していた。(c)AFP