【4月2日 AFP】米ホワイトハウスは1日、米国のバラク・オバマ(Barack Obama)大統領と中国の胡錦涛(Hu Jintao)国家主席が同日、約1時間にわたり電話会談し、こう着状態に陥っているイランの核開発問題について米中が協調していくことなどで合意したと発表した。

 ホワイトハウスの声明によると、大統領専用機エアフォースワン(Air Force One)から胡主席と話したオバマ大統領は、4月末にワシントンで開催される核安全保障サミットに胡主席が出席を決定したことについて歓迎の意を示し、「核の拡散を阻止し、核テロリズムを防ぐという共通の利益に取り組む重要な機会」だと述べた。

 両首脳は「米中の前向きな2国間関係」の重要性も確認したという。

 一方、北京からの報道によると、胡主席はオバマ大統領に「健全で安定した」両国関係の実現を呼び掛けた。

 中国外務省は声明で、胡主席が、両国がともに「それぞれの主要な利益や関心ごとを相互に尊重し、相違や微妙な問題については適切に対処していくべきだ。協力的で前向き、そして包括的な」関係づくりを目指し「絶え間なく努力を続けていこう」とオバマ大統領に語りかけたと発表した。

 ただし胡主席は、台湾やチベットの問題については「中国の主権や領土保全、主要な利益に関わる問題で、これらの問題を適切に対処することが健全で安定した中米関係の発展を保証すると強調した」としている。(c)AFP