【1月25日 AFP】韓国の情報機関、国家情報院(National Intelligence ServiceNIS)は25日、北朝鮮が最近、脱北者に対する処罰を強化し、処刑数も増加していることを明らかにした。

 ただ、NIS報道官は、韓国の北朝鮮専門インターネット新聞「デーリーNK(Daily NK)」が先に報じた、脱北者とその協力者3人が処刑され、家族が処罰されたとする情報については、確認できていない。

 デーリーNKは先に中国筋の情報として、脱北後に送還された30代の脱北者の夫婦と協力した友人の3人が処刑されたと報じていた。

 同紙によると夫婦は前年7月、夫の母親と3歳と7歳の娘とともに、中国東北部・吉林(Jilin)省長白(Changbai)に脱北。翌8月、韓国への経由地であるモンゴルに向かう途中で中国公安当局に拘束され、北朝鮮に送還された。協力した友人の家族は地方に逃れたが、夫婦の母親と子どもたちは強制収容所に収容されたという。

 この中国筋は、脱北者に対する処罰は通常、強制収容所での7~15年の刑だが、「反社会主義分子の駆逐を目指した取り締まり」の一環で処刑が行われたと話したという。

 デーリーNKは、北朝鮮では社会秩序の回復を目指す「50日戦闘」が実施されており、処刑された家族はこの方針の犠牲者だと報じている。(c)AFP