【9月1日 AFP】30日に投開票された衆院選で、女性は過去最多の54人が当選したが、国会における女性の比率は先進諸国の平均に比べていまだに低い、11%程度にとどまっている。

 改選前の衆院で女性議員の比率はわずか9%。列国議会同盟(Inter-Parliamentary UnionIPU)によると、この割合は先進国のなかでは最低水準だ。

 衆院選で「万年与党」の自民党を破り、歴史的勝利を収めた民主党は、小選挙区で自民党のベテラン議員に対し、注目度の高い女性候補を配した。

 今回記録が塗り変わる前の衆院選における、女性の過去最多当選は2005年の43議席だった。このときは当時の小泉純一郎(Junichiro Koizumi)首相が、メディアを意識した選挙戦で女性候補を効果的に起用し、自民党が圧勝を収めた。

 今回、自民党、そして同様に惨敗を喫した公明党による連立与党重鎮たちの選挙区に、民主党が擁立した女性候補たちを、メディアは「姫軍団」などとも呼んだ。

 その象徴は東京12区で、シンガー・ソングライターやテレビリポーターの経歴をもつ民主党の前参院議員、青木愛(Ai Aoki)氏(44)が、公明党の太田昭宏(Akihiro Ota)代表(63)に競り勝った。

 都市部だけではない。長崎2区では、自民の久間章生(Fumio Kyuma)元防衛相(68)を打ち負かし、薬害肝炎訴訟の九州原告団長として知名度の高い民主の新人、福田衣里子(Eriko Fukuda)氏(28)が初当選した。(c)AFP