【6月16日 AFP】朝日新聞(Asahi Shimbun)は16日、北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル、Kim Jong-Il)総書記の三男の金正雲(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)氏(26)が中国を極秘訪問し、同国首脳らに後継者に内定したことを直接伝えたと報じた。

 同新聞は北朝鮮筋の話として、正雲氏は今月10日ごろ、中国を訪問し、中国の胡錦涛(Hu Jintao)国家主席など同国幹部と会談したと報じた。会談で、胡主席は北朝鮮が3度目の核実験やミサイル発射実験を行なわないよう求めたという。

 スイスの学校に通っていたとされる正雲氏については、韓国情報機関が最近、金正日総書記の後継者に指名されたことを伝えている。そのほかの情報については、ほとんど知られていない。

 前年8月に金総書記が脳卒中で倒れたとの報道が出て以来、北朝鮮は核実験やミサイル発射実験を行うなど強硬路線を強めてきた。複数の専門家は、金総書記は後継者指名に向け、自らの権威を強めるために強硬派のイメージを打ち出していると分析している。(c)AFP