【9月18日 AFP】米大統領選挙の民主党大統領候補バラク・オバマ(Barack Obama)上院議員は17日、共和党大統領候補ジョン・マケイン(John McCain)上院議員は「古い男社会」が米経済を混乱に陥れた元凶だとしているが、マケイン候補自身がその「古い男社会」の終身メンバーだと軽蔑的に評した。

 米政府が資金繰りに苦しむ保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)に850億ドル(約9兆円)の公的資金投入を決めたことについて、両候補はともに遺憾だが経済への悪影響を阻止するため必要だとの認識を示した。

 しかしマケイン氏は16日、納税者が責任を取るべきではないと発言。ウォール街(Wall Street)の「カジノ文化」と戦う姿勢を表明している。

 オバマ氏は、米国は「数十年ぶりの最も深刻な経済危機」にあると指摘、マケイン氏が15日行った「米経済は依然強い」との発言を冷笑し、中央政治の刷新を約束した。

 11月4日の大統領選挙までおよそ6週間を残し、オバマ氏は世論調査で自身が優位に立っている経済政策を焦点に据え、マケイン氏の政策が有権者の懸念からかけ離れていると強調することで、支持率を広げようとしている。

 世論調査会社ギャラップ(Gallup)の日替わり世論調査では、サラ・ペイリン(Sarah Palin)副大統領候補の起用以来初めて、オバマ氏の支持率が47%対45%とマケイン氏を逆転した。

 マケイン氏は、ABCテレビで経済は「現代で最も深刻な危機の1つ」と語る一方、17日にミシガン(Michigan)州レークオリオン(Lake Orion)のゼネラル・モーターズ(General Motors)工場を視察した際には、「米国が衰退しているとの悲観視には同意できない。米国最良の日々は目の前だ」と強調している。これは、15日の「米経済は依然強い」との発言が労働者の回復力を意味したものだったと擁護する意図があるとみられる。(c)(c)AFP/Jitendra Joshi