【12月28日 AFP】経営者としての手腕が期待され、韓国の次期大統領に選出された李明博(イ・ミョンバク、Lee Myung-Bak)氏(66)が理想とする「最高経営責任者(CEO)タイプの指導者」が、イエス・キリストであることがわかった。同氏の側近が28日、AFP記者に明かした。

 キリスト教長老会派信者の李氏が、ソウル(Seoul)市内の所望教会(Somang Church)で27日行われた祈とう会で述べたものだという。

 現代(Hyundai)グループ各社の社長や理事などの要職を務めた李氏は選挙中、自らのビジネス手腕を活かし、企業との協力を通じて経済を活性化させると訴えてきた。

 これについて李氏は「わたしはCEO型大統領を目指すと言ってきたが、その理想型として念頭にあるのはイエス・キリストだ」と述べた。また、「キリストは弟子の足を洗うなど、指導者でありながら弟子に奉仕の精神をもって接した。同様に、わたしも韓国国民に奉仕することに全力を尽くしたい」と熱意を語った。

 李氏の発言は、自身が目指すところが「国民に奉仕する大統領」であることを強調したものとみられる。

 韓国統計局の調べによると、人口4800万超の同国でキリスト教信者は約1370万人。

 一方で李氏は、2001年の投資顧問会社の株価操作事件への関与で再度調査対象となる見通しがある。この問題については、12月初旬の検察当局発表で「嫌疑なし」と結論づけられたが、その後、再調査を可能とする特別検察官任命法が国会で可決されている。

 この件について、李氏は一貫して関与を否定している。(c)AFP