【5月17日 AFP】世界最高峰エベレスト(Everest、中国名・チョモランマ、8848メートル)への最高齢登頂の世界記録奪還を目指しているプロスキーヤーで冒険家の三浦雄一郎(Yuichiro Miura)さん(80)が16日、ベースキャンプを出発し、登頂を開始した。三浦さんが自身のウェブサイトを通じ、録音メッセージで明かした。アタック隊は、順調にいけば24日ごろに山頂に到達する見込みという。

 三浦さんは2003年にエベレスト登頂に成功し、最高齢登頂のギネス世界記録(Guinness World Records)に認定された。しかし、07年に柳沢勝輔(Katsusuke Yanagisawa)さん(当時71)が世界記録を更新。三浦さんは08年に再登頂を果たしたものの、それより2日早くネパール人のミン・バハドゥール・シェルチャン(Min Bahadur Sherchan)さん(当時76)が登頂していた。現在、最高齢世界記録はシェルチャンさんが保持している。

 三浦さんは70年、パラシュートを装着してエベレストをスキーで滑降し、世界の注目を集めた。その様子はドキュメンタリー映画『The Man Who Skied Down Everest』として記録され、アカデミー賞(Academy Award)の長編ドキュメンタリー賞を受賞している。

 燃えたぎるチャレンジ精神は三浦家の血筋でもある。父親の敬三(Keizo Miura)さんもかつて、99歳で欧州アルプスのモンブラン(Mont Blanc)のスキー大滑降を達成している。(c)AFP