【4月22日 Relaxnews】アルコール飲料を一切提供しない酒場形式の店、通称「ドライ・バー(dry bar)」が、世界各地でじわじわと数を増やしている。お酒を全く飲まない人や、アルコール依存症・麻薬中毒からの回復を目指す人など、少数派ながら「アルコールフリー」環境を必要とする人たち向けの店だ。

 米シカゴ(Chicago)近郊に今月末オープン予定の「ジ・アザー・サイド(The Other Side)」も、その1つ。地元紙デイリーヘラルド(Daily Herald)によると、このバーで提供される最も強い飲み物はエナジードリンクだという。

 ジ・アザー・サイドの経営者は、回復中の元ヘロイン中毒患者だ。倉庫のロフトスペースを改装したバーは、ソファに大型テレビ、ビリヤード台、バンドのライブ演奏など、一般的なバーやパブとほとんど同じ雰囲気を提供しつつ、飲酒がもたらす弊害だけを排除した環境となっている。

「これまでは、遊びに行くところといえば映画館とボーリング場だけだった」と、ジ・アザー・サイド開店計画の先頭に立つクリス・リード(Chris Reed)さんは語った。アルコールフリーのバーを作ろうと思ったきっかけは、友人がヘロインの過剰摂取で21歳の若さで死亡したことだという。「僕らはまだ若いし、夜遊びしたいんだよ」

「ドライ・バー」はこの数年で静かに、しかし確実に広がりつつあるトレンドだ。英リバプール(Liverpool)でも、アルコール・薬物依存の脱却を目指す元患者たちが、バー「ザ・ブリンク(The Brink)」に集まっている。

 だが、「ドライ・バー」のコンセプトは、単に元依存症患者たちのためだけのものではない。

 たとえば、アイルランド・ダブリン(Dublin)にある深夜ラウンジ「アクセント(Accents)」のオーナーは、日刊紙アイリッシュ・タイムズ(Irish Times)に、「絶対的な禁酒はヒッピーのものだという固定観念のある街(ダブリン)に、しらふでいることこそセクシーだ、という概念を作り出したい」と語っている。(c)Relaxnews/AFPBB News