【4月19日 AFP】パキスタンで女性の教育権を訴えてイスラム武装勢力に攻撃され重傷を負っていたマララ・ユスフザイ(Malala Yousafzai)さん(15)が、16歳の誕生日を迎える7月12日に米ニューヨーク(New York)の国連(UN)本部で演説することが決まった。世界の教育問題に関する国連特使を務めるゴードン・ブラウン(Gordon Brown)前英首相が18日、明らかにした。

 パキスタンで女性が教育を受ける権利を訴える活動をしていたマララさんは昨年10月、イスラム武装勢力「パキスタンのタリバン運動(Tehreek-e-Taliban PakistanTTP)」に頭部を撃たれて重傷を負ったが、英国で治療を受け順調に回復している。

 ブラウン氏はマララさんを「真の影響力を持って世界の女子教育を導く輝く光」と称したうえで、「今ある道のりを歩む彼女の勇気と決意を私は心から尊敬している」と述べ、「全ての女児と男児に学校で学ぶ機会を与えるという国連の活動で、彼女は真の指導者に成長すると確信している」と付け加えた。

 マララさんが初めて国連で行う演説には、約4000人の少年少女たちが招待されるという。

■タイム誌「世界で最も影響力のある100人」にも

 またマララさんは18日、米誌タイム(Time)の2013年版「世界で最も影響力のある100人」に選ばれている。タイム誌は毎年、芸術界や政財界から極めて重要な活躍を見せた100人を選出している。

 銃撃事件を経て女子の教育権を求める活動の世界的なシンボルとなったマララさんは、昨年はノーベル平和賞(Nobel Peace Prize)候補にもなった。(c)AFP