【3月11日 AFP】10日、第2次世界大戦終結から60年を経て、当時米空軍にパイロットとして従軍した女性たちが初めて、米議会で表彰された。

 彼女たちが従軍した部隊の名称は、米空軍女性パイロット部隊(Women Airforce Service PilotsWASP)。1942~44年にかけて従軍した女性パイロットは、この短縮形をとって「ワスプ」と呼ばれ約1000人いたが、終戦後は功績を評価されることなく歳月が過ぎた。

 女性パイロットの任務は、基地間の戦闘機の運搬や、修理後の試験飛行、飛行訓練補助などで、戦闘地域におもむくことはなかったが、彼女たちの後方支援によって、戦闘任務に就く男性パイロットの要員確保に余裕が生まれた。

 任務遂行中に亡くなった女性パイロットは38人いたが、軍葬が行われたことはない。戦後、女性パイロット部隊は空軍に組み込まれることなく解散、女性兵士たちは民間へ戻ったが、戦時中に果たした役割をいかなる形でも評価されことはなかった。(c)AFP/Virginie Montet