【9月5日 AFP】携帯メールを打ちながら運転することの危険性を訴えようと英国の警察が制作した動画がネット上に掲載され、世界中で大きな反響を呼んでいる。

 3台の車を巻き込む恐ろしい事故の様子を描いた4分16秒の動画は動画共有サイト「ユーチューブ(YouTube)」に投稿され、これまでに数百万回再生された。

 動画の内容はこうだ。カシー・コーワン(Cassie Cowan)という17歳の少女がウェールズ南東部のとある町で車を運転しながら携帯メールを打っている。彼女の車はセンターラインを越えて対向車と衝突し、そこにさらに別の車が衝突する。この事故によりカシーの車に乗っていた友人2人と、別の車に乗っていた夫婦が命を落とす。

 動画はウェールズのグウェント(Gwent)警察が1万ポンド(約150万円)かけて制作。もともとは地元で見せるためのものだったが、米国の新聞やテレビ局が取り上げたことで世界的な関心を集めた。

「世界中から大反響があった」と語るのは、血まみれになりながらも生き残ったカシーを演じた地元の新進女優ジェニー・デイビーズ(Jenny Davies)さん(18)。

「できるだけリアルにすることが重要だった。そうしないと見た人は信じないし、影響も与えられない」「ショッキングでむごいと言われても、事故をありのまま描く必要があった。それがわたしの年代の人たちに影響を与える方法だと思う」

 運転しながら携帯メールを打つことについては、「どんなに危険なことがわかってくれると思う」と語った。

『Cow』と題された30分のノーカット版は、10月にBBCウェールズ(BBC Wales)で放送される。(c)AFP

【参考】ユーチューブに掲載された動画「Dont Text and Drive」