【2月20日 AFP】SARSSevere Acute Respiratory Syndrome、重症急性呼吸器症候群)ウイルスに似た新型コロナウイルスに感染し、英国の病院で治療を受けていた患者が17日朝に死亡していたことが分かった。病院関係者が19日、発表した。世界的な広がりをみせているこのウイルスによる死者は世界で6人になった。

 死亡した患者は、英イングランド中部バーミンガム(Birmingham)にあるクイーン・エリザベス病院(Queen Elizabeth Hospital)に入院していた。この患者の親族2人も感染しており、このうちの1人が最近、中東とパキスタンに渡航した際にウイルスを持ち帰ったものとみられている。

 世界保健機関(World Health OrganizationWHO)にはこれまでに、新型コロナウイルス感染症の症例が12例報告されており、うちサウジアラビアで3人、ヨルダンで2人の計5人が死亡していた。

 クイーン・エリザベス病院によると、新たに死亡した患者は以前から「(新型ウイルスとは)関連のない慢性的で複雑な健康問題」を抱えて免疫が弱っていた状態で、マンチェスター(Manchester)の病院で治療を受けている親族の1人から感染したとみられている。親族2人は回復に向かっているとされている。(c)AFP