【8月26日 AFP】インスリン抵抗性を伴った2 型糖尿病患者は、アルツハイマー病の発症に関係があるとされるプラークが形成されるリスクが高いとの論文が、25日の米国神経学会(American Academy of Neurology)の学会誌で発表された。

 九州大学(Kyushu University)の研究チームは福岡県久山(Hisayama)町の135人(平均年齢67歳)を対象に研究を行った。対象者に血糖値の検査を行い、その後10~15年間にわたってアルツハイマーの兆候がないか観察した。

 研究期間中に対象者の約16%がアルツハイマーを発症した。対象者の死後に研究チームが脳を調べたところ、65%にプラークが見られたという。研究チームは、血糖値の異常が認められた患者には、プラークが形成されるリスクが高いとの結果をまとめた。

 論文を執筆した九州大学の佐々木健介(Kensuke Sasaki)氏は、インスリン抵抗性がプラーク形成の原因と結論するにはさらに研究を進める必要があるものの、糖尿病をコントロールすることによってアルツハイマーを予防できる可能性があると指摘した。(c)AFP