【12月21日 AFP】(写真追加)米ハーバード・スミソニアン天体物理学センター(Harvard-Smithsonian Center for Astrophysics)の研究チームは20日、地球サイズの太陽系外惑星を発見したと英科学誌ネイチャー(Nature)電子版で発表した。地球サイズの系外惑星発見は初めてで、しかも2個発見したという。

 米航空宇宙局(NASA)の宇宙望遠鏡ケプラー(Kepler)を使って発見された2個は、太陽に似た主星「ケプラー20(Kepler-20)」を公転している。地球よりわずかに3%大きい惑星が「ケプラー20f(Kepler-20f)」、地球より13%小型で金星よりやや小さい惑星が「ケプラー20e(Kepler-20e)」と名付けられた。

 2つとも地球のような岩石質と推測されるが、主星に近すぎるため、生命を育むには温度が高すぎると見られる。公転周期は20fが19.5日、20eが6.1日だ。

■系外惑星の候補は2326個

 系外惑星は、1995年に初めて公式に確認されて以来、534の星系に709個が発見されている。今回の発見は技術力の勝利とも言える。2個はこの中で最も小さい上に非常に遠い場所にある。主星であるケプラー20の地球からの距離は約1000光年だ。

 これらの系外惑星の大半は巨大ガス惑星か、主星との距離が近すぎたり遠すぎたりするため、生命の構成要素である水が液体として存在することは不可能だ。

 これまでに、岩石質かつハビタブル・ゾーン(生命生存可能領域)にあることが確認された惑星はわずかに3つ。「グリーゼ581d(Gliese 581d)」と「HD 85512 b」はそれぞれ太陽よりも小型で温度が低い主星を周っている。3つ目の「ケプラー22b(Kepler-22b)」は今月5日に発表されたばかりのもので、大きさは地球の2.4倍。太陽に似た主星を290日間で公転している。

 ケプラー望遠鏡が発見し、系外惑星であることがまだ確認されていない「惑星候補」は2326個にのぼっている。(c)AFP

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