【2月6日 AFP】緩いつながりで結ばれた謎めいた国際ハッカー集団「アノニマス(Anonymous)」は3日、米連邦捜査局(FBI)と英ロンドン警視庁(Scotland Yard)がアノニマスへの対応を協議する電話会議を録音した音声を動画サイトのユーチューブ(YouTube)などで公開した。両捜査機関はアノニマスに面目をつぶされた形だ。

 FBIは、17分間の音声について本物と認めた上で、「不法な手段で入手したものだ」とアノニマスを糾弾し、捜査当局が首謀者らの特定と責任追及に向けて動いていると発表した。

 音声のほかにもアノニマスは、FBIが欧州各国の捜査機関に送信した、アノニマスや「ラルズ・セキュリティー(Lulz Security)」などのハッカー集団に関する捜査を協議する電話会議を1月17日に開くという招待メールも公開した。

 さらにアノニマスは同日、ギリシャ政府の緊縮財政改革に対する抗議としてギリシャ法務省のウェブサイトを攻撃したほか、米ボストン(Boston)警察の運用するサイトも攻撃。また、アノニマスのメンバーと名乗る人物らが、米シティバンク(Citibank)のウェブサイトへのアクセスを短時間遮断したり、2005年にイラクで民間人24人が米兵に殺害された事件の裁判で米海兵隊員を弁護した法律事務所のウェブサイトを改ざんするなどした。(c)AFP/Chris Lefkow