【1月17日 AFP】オンライン百科事典「ウィキペディア(Wikipedia)」が18日、オンライン著作権侵害行為防止法案「Stop Online Piracy ActSOPA」への抗議活動に参加し、サイトを24時間閉鎖する。ウィキペディア創設者ジミー・ウェールズ(Jimmy Wales)氏が16日、米マイクロブログサービス・ツイッター(Twitter)で明らかにした。

 同氏は「学生諸君、宿題は早めにやろう!ウィキペディアは18日、悪法に抗議します!」とツイッターに投稿。

 米国では現在、オンライン上の著作権侵害行為を防止する法案として上院で「Protect Intellectual Property Act(PIPA)」、下院で「Stop Online Piracy Act(SOPA)」が審議されている。

 前月、同社のほかグーグル(Google)やツイッター、ヤフー(Yahoo!)をはじめとする米国のネット関連企業大手は、これらの法案で「米政府も中国やマレーシア、イランと似た手法でウェブサイトの検閲ができるようになる」として懸念を表明している。

 ネット企業大手はこの声明で「インターネット界を支えている現行法改正の前に、米議会に熟考を要請する。次世代の起業家から、我々が手にしたようなチャンスを奪ってはいけない」と述べた。
 
 ウェールズ氏によると、閉鎖されるのは英語版のみで、「詳細は検討中だが、『軽く』ではなく『全面的に』行うことになりそうだ」という。

 ボランティアが運営するウィキペディアは、2000万件の項目が282か国語で展開され、史上最大の百科事典とうたっている。15日、同社は創立11年を迎えた。(c)AFP

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