【9月7日 AFP】(一部更新)イタリア人テノール歌手ルチアーノ・パバロッティ(Luciano Pavarotti)氏が6日に死去したことを受け、「3大テノール」の残る2人の歌手のほか、世界中のオペラ界、政界などからパバロッティの死を悼む声が相次いで寄せられている。

■3大テノール残る2人も、「盟友」の死を悼み

 パバロッティ氏はホセ・カラーレス(Jose Carreras)、プラシド・ドミンゴ(Placido Domingo)とともに3大テノールとして活躍。3人で有名ポップミュージシャンらと共演するなどして、オペラを一般の人々に広めてきた。その3大テノールの残された2人も、パバロッティ氏をしのんだ。

「パバロッティの神から栄誉を受けた声をいつも尊敬していた。テノールの全音域を、独自の完ぺきな美声で歌いこなしていた」と、ドミンゴ氏はその死を悼んだ。

 カラーレス氏は、「深い絆で結ばれた友人同士として共に活動してきた。それが最高の思い出だ。彼は偉大なアーティストとして、そして素晴らしいカリスマを備えた人物として、われわれの心に刻まれるはずだ」と語っている。

■オペラ界で惜しむ声、相次ぐ

 パバロッティ氏の40年にわたる活動の中で140回の公演を行ったミラノ(Milan)のスカラ座(La Scala)では、1分間の黙とうが捧げられた。パバロッティ氏の声は「史上、最も美しく最も感動を与える声の1つだった」と、スカラ座のステファン・リスナー(Stephane Lissner)総裁はたたえている。

 ウィーン国立歌劇場(Vienna State Opera)とザルツブルク(Salzburg)のフェスティバル・ホールでは、パバロッティを追悼し、黒い旗が掲げられた。

 パバロッティの公演回数が400回にのぼるニューヨークのメトロポリタン・オペラ(Metropolitan Opera)は、パバロッティをグランド・オペラの「偉大なシンボル」と評した。

 ロンドンの英国王立オペラ劇場(Royal Opera House)は、「全世界中の人々を魅了した数少ないアーティストの1人」と賞賛した。

 パバロッティと同じモデナ出身で、8月に入院中のパバロッティを見舞っていた有名ソプラノ歌手ミレッラ・フレーニ(Mirella Freni)は、「世界は偉大なテナー、偉大な歌手を失った。そして私は偉大な友人を失った」と語った。

■政治界、スポーツ界からも哀惜のメッセージ

政治界からも、故パバロッティ氏に対して多くの哀悼の言葉が寄せられている。、ロマーノ・プローディ(Romano Prodi)伊首相は、「音楽界、そしてイタリアは偉大な声を失った」とその死を悼んだ。ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)米大統領は、パバロッティを「歴史上、最も熟達し、最も高く評価されたオペラ歌手」と評し、ニコラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)仏大統領は、「彼の芸術性、温かさ、そしてカリスマ性は、全世界を虜にした」と語った。

 サッカーファンでもあったパバロッティに対し、白と黒のストライプのユニフォームが有名なユベントス(Juventus)は公式ホームページに、「白と黒の心を持ったルチアーノ、さようなら」と掲載した。(c)AFP