【6月1日 AFP】世界の世帯数のわずか1%程度に過ぎない「億万長者世帯」が、世界の富の約4割を保有し、国際的不況の中で貧富の格差はさらに広がりつつある──。コンサルティング大手のボストンコンサルティンググループ(Boston Consulting Group)が5月31日に発表した2010年度の世界の資産などに関するレポートで、このような実態が示された。

 金融資産100万ドル(約8100万円)以上を保有する「億万長者世帯」の数は前年比で12%増え、この結果、億万長者世帯が世界の家計金融資産を保有する割合も、2009年調査の37%から39%に増えた。

 国別に見ると、米国は国際金融危機の震源地だったにもかかわらず、億万長者世帯数は群を抜いており、前年比1.3%増の520万世帯と世界で最も多かった。2番目に富裕世帯が多いのは日本で153万世帯、3位が中国で111万世帯だった。

 アジアではシンガポールを始めとする新興経済国の成長も目立ち、世界の富を保有するアジア地域の割合は前年比2.9%増だった。(c)AFP