【6月16日 AFP】仏パリ郊外のルブルジェ(Le Bourget)で15日、第48回「パリ国際航空ショー(Paris International Air Show)」が土砂降りの雨のなか開幕した。

 2年に1度開催される同航空ショーが始まったのは1909年。今年で100周年を迎えるが世界的な不況の影響があるうえに、1日に228人を乗せたエールフランス(Air France)航空のエアバス(Airbus)A330型機が大西洋上で消息を絶ったことで、空の安全にも疑問を投げかけられるなかでの開幕となった。

 エアバスは15日、カタール航空(Qatar Airways)から中距離機A320型機24機を約19億ドル(約1860億円)で受注したと発表した。またベトナム航空(Vietnam Airlines)は長距離機A350型機2機と、中距離機A321型機16機を購入する計画だと発表した。

 前回2007年のパリ航空ショーでは、エアバスとライバルの米ボーイング(Boeing)は両社合わせて800機、金額にして1000億ドル(約9兆8000億円)以上を受注したが、両社の今年これまでの受注数はエアバスがカタール航空の発表分を除いて11機、ボーイングは7機にすぎない。一方、今年の発注キャンセル数はエアバスが21機、ボーイングが66機に上っている。

 エアバスのトーマス・エンダース(Thomas Enders)最高経営責任者(CEO)は14日、今年は約300機の受注を期待しているが実際の受注は目標を大幅に下回るだろうとの見通しを示した。(c)AFP/Nathaniel Harrison