【10月1日 AFP】アナリストらが今週発表したところによると、米国では小麦と大豆の価格急騰を背景に、2008年の作付けが増加する見込みだ。そのあおりを受け、トウモロコシや綿花などの作付けは減少する見通しだという。

 投資会社AGエドワーズ(AG Edwards)のアナリスト、ビル・ネルソン(Bill Nelson)氏は「トウモロコシ価格が上昇しても、農家は冬小麦の作付けを増やすだろう」と指摘する。

 天候不順により各国で小麦の収穫が減少したため、小麦相場は1月以来約2倍に高騰し、シカゴ先物市場12月限は過去最高のブッシェル当たり9ドル台を記録した。また、大豆11月限は同10ドル台に達した。

 一方、トウモロコシ相場の年初来の上昇率はわずか4.5%に過ぎない。

 米国では現在大豆と小麦の収穫が行われているが、農家はすでに翌シーズンの作付けを計画している。

 ネルソン氏は「現在、小麦相場は非常に高いが、来年も同じ価格で売ることはできない」と指摘する。

 さらに、通年の穀物先物相場は現在の高値を下回るとしても、「来年の穀物価格が過去最高水準になる兆しを農家がとらえていることは間違いない」と語った。(c)AFP