【5月25日 AFP】大手食品のブルドッグソースは25日、同社の株式公開買い付け(TOB)を前週発表した米系投資ファンドのスティール・パートナーズ・ジャパン(Steel Partners Japan)に対し、質問状を送付したと発表。創業81年のソースの老舗は、スティール側のTOBに対して「強い懸念」を示した。

ブルドック側は同ファンドに対し、TOB計画の詳細とソース業界の知識に関する質問状を送ったとしている。株主へ向けても、投資決定をする際に「慎重に行動」するよう呼びかけている。

 同社はスティールによるTOBについて「長中期的な観点で当社の企業価値や株主の共同の利益の確保・向上に資するものであるか、強い懸念を有している」と書面の中で述べた。

 スティール側はグループ全体で、ブルドックソース株の10.15%を保有し、すでに筆頭株主となっている。残りの株を1株当たり1584円で買い付ける方針を発表している。

 同ファンドは昨年、明星食品に対する敵対的買収を試みたが、日清食品が「救世主」として対抗TOBを実施、明星を子会社化した。

 ブルドックは質問状に対するスティールからの回答を待って、対応を決めるとしている。(c)AFP