【8月12日 AFP】ドイツ北部ハノーバー(Hanover)の警察が、犯罪の捜査にSNSフェイスブック(Facebook)を導入して成果を上げている。

 ハノーバー警察は、より多くの市民から事件の解決につながる情報を提供してもらおうと、半年前にフェイスブックのアカウントを取得した。これまでに不法侵入、自動車窃盗、不明者捜索など6つの事件の解決につながった。動物園から逃げ出したゾウを保護できた事例もあったという。

 ハノーバー警察広報によると、同警察のフェイスブック・ページ「Polizei Hannover」に登録された「友達」の数は既に2万3000人あまりに達し、過去1か月間のヒット数は160万回に上った。

 フェイスブックは、新聞やテレビなどの媒体とはかなり異なった層に接触できるという。ハノーバー警察のフェイスブックのファンの70%が35歳未満だ。統計的にも凶悪犯罪では犠牲者、容疑者、目撃者のいずれも若年層である場合が圧倒的に多いことから、フェイスブックによって警察はこの層との接点を得たといえる。

 11日の「Polizei Hannover」では、ハノーバーで起きた強盗事件の容疑者がポーランドで逮捕されたニュースや、71歳の高齢女性に対する強盗未遂事件に関与したとして指名手配された容疑者や、武装してガソリンスタンドを襲った2人組の強盗を捉えた防犯カメラの映像が公開されている。

 今月末で6か月の試験期間は終了する。有効だったと判断されれば、ドイツの他の都市の警察もフェイスブックを捜査に取り入れる可能性があるという。(c)AFP

【参考】「Polizei Hannover」(ドイツ語)