イラン、国連で「無法な侵略」に屈服せずと表明 反政府デモ弾圧から論点すり替え
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【3月17日 AFP】イランのアリ・バフレイニ駐ジュネーブ代表部大使は16日、国連で「無法な侵略」には屈服しないと表明し、同国民9000万人が米国とイスラエルの攻撃によって「深刻な危険」にさらされていると述べた。
スイス・ジュネーブで開かれた国連人権理事会の会合でイランの人権状況について協議する中、国連専門家は、イラン政府が反政府デモを弾圧している点を強調し、中東紛争の中で、弾圧がさらに激化する可能性が高いと警告した。
これに対しバフレイニ氏は、イラン政府による反政府デモ弾圧よりも、「国際社会において最も無法で悪徳な行為者による」イランへの侵略に焦点を当てるべきだと反論。
「イランに関する最も緊急かつ根本的な人権問題は、無謀な軍事侵略の影で、9000万人の人々の生命が差し迫った深刻な危険にさらされていることだ」と述べた。
バフレイニ氏は、このような「無謀な軍国主義」が無視されるならば、「このような仕打ちを受ける最後の国はイランで最後にならないだろう」と述べた。
2月28日、米国とイスラエルは対イラン攻撃を開始。これに対しイランは中東の複数の国で報復攻撃を行っている。
バフレイニ氏は会合で、イラン政府による反政府デモ弾圧ではなく、イランの文化遺産が「無差別」攻撃を受けていること、そして「学校の自分の席で虐殺された罪のない子どもたち」について議論するよう強く求めた。
イランは、米国とイスラエルが南部ミナブの女子小学校にミサイル攻撃を行い、多数の死者を出したと非難している。
バフレイニ氏は、米イスラエルによる攻撃開始以来、イランでは1300人以上が死亡、7000人以上が負傷したと主張。
「このような状況下で、イランにいったい何を期待するというのか?」「イランは強制、威嚇、無法な侵略に屈するような国ではない」と述べた。
これに対し国連の佐藤舞特別報告者(イランの人権状況担当)は国連特派員協会で、米イスラエルによる対イラン攻撃は「想定される、あるいは表明された目的が何であれ違法だ」と認める一方、「誰一人として国家に対する不満を表明しただけで命を落とすべきではなかった」と述べた。
佐藤氏は、昨年の米イスラエルによる対イラン攻撃後、イラン国内の弾圧が激化しており、「もしこの戦争がイラン・イスラム共和国の弱体化で終結すれば、非常に大規模な弾圧が行われるであろうことは容易に想像できる」と述べた。
佐藤氏は、イランの人権状況は反政府デモで危機的な状況にあったが、今回の紛争でさらに悪化したと述べた。(c)AFP