■「重要な問題」

しかし、共和党指導部は概して、反イスラム的な言説について直接非難することを避けてきた。

オグルス氏の投稿について問われたジョンソン議長は、一部の議員が用いた表現は「私が使う表現とは異なる」と述べるにとどめ、米国におけるイスラム法導入に対する懸念は「重要な問題」だと付け加えた。

民主党は、宗教的偏見を否定する簡潔な声明を出すことは政治的に難しくなかったにもかかわらず、下院共和党指導部は一切声明が出されていないと指摘し、消極的な姿勢を批判した。

一方、反イスラム的な言説は収まるどころか、むしろ広がっているようだ。

米紙ワシントン・ポストの分析によると、2025年以降、共和党議員約100人がソーシャルメディア上でイスラム教やイスラム教徒に関する投稿をしており、そのほとんどが否定的な内容だった。

投稿の3分の2は、イスラム原理主義、シャリア(イスラム法)、過激主義、テロリズムといったテーマに言及したものだった。

また、複数の共和党議員がイスラム教徒の国外追放やイスラム教徒の米国への移民禁止を呼び掛けていたことも明らかになった。

イスラム教に関する投稿が特に多かったのはテキサス州選出の議員たちで、特にチップ・ロイ下院議員は今年これまでに100件以上投稿していた。

こうしたソーシャルメディア上の活動は、共和党内の一部で形成されつつある、より広範な政治戦略を反映していると民主党や公民権団体は述べている。

経済不安や対イラン軍事作戦に懸念を抱く有権者の支持を集めるために、反イスラム的な言説が利用されていると指摘する声もある。

公民権団体は、こうした言説は、政権外の極右活動家が主張するテーマ、すなわちイスラム教徒の国外追放やイスラム教徒移民の全面禁止といった主張と酷似していると述べている。

このエスカレーションは、法案提出にまで波及している。

オグルス氏やファイン氏を含む共和党議員約40人が、イスラム教徒が多数を占める国からの移民を禁止する法案を起草または支持している。

こうした法案について、支持派が国家安全保障を目的としたものだと主張する一方、反対派はテロ対策と宗教に基づく差別との境界線を曖昧にするものだと主張している。

反イスラムの論調に不快感を示す共和党議員もわずかながら存在する。

ノースカロライナ州選出のトム・ティリス上院議員はオグルス氏の発言を「ばかげている」と評し、ネブラスカ州選出のドン・ベーコン下院議員は、合衆国憲法によって公職に就く資格要件としての宗教上の審査が禁止されている点を指摘した。(c)AFP