【12月8日 AFP】オーストラリアでは今週、16歳未満のソーシャルメディア利用が世界で初めて禁止される。他国でも同様の取り組みを導入する可能性が高まっており、注目の的となっている。

AFPは世界中の若者や成人から、オーストラリアの禁止措置について意見を聞いた。

■ムンバイ:「白か黒かではない」

インド・ムンバイの海岸で、友人らとインスタグラムを楽しんでいた学生のジェナさん(19)は「ソーシャルメディアの制限は部分的に導入されるべきだと思う。何事も白か黒かではないから」と話した。

「Z世代はとても活発で、ソーシャルメディアで本当にうまくやっている。特に若い起業家たちは素晴らしいことをしている」と述べたが、その一方で、成人向けコンテンツは子どもたちに「非常に悪い影響を与えている」とも指摘した。

市内の公園で取材に応じたクリケットコーチのブールケさん(38)は、禁止措置が子どもたちの屋外で過ごす時間を増やし、インドでも「良い影響」をもたらす可能性があるとの考えを示した。

■ベルリン:「デトックスの助けに」

ドイツの首都ベルリンで、ティックトックに投稿された若者の動画を見ていたルナさん(13)は「例えば、女の子なら瘦せていないといけないなど、こうあるべきというイメージが押しつけられることが多い。禁止は良いことだと思う」と話した。

その一方で、エンノさん(15)は「自分は対象年齢なので、これらのサービスを全部諦めるのは正直難しい」とし、「禁止は少し極端だと思うが、(デジタル)デトックスの助けにはなりそうだ」と語った。

■ドーハ:「本当に愚か」

AI生成の赤ちゃんが歌ったりインタビューに答えたりする動画を見ていたフィルダさん(16)は、禁止に賛成していない。

「正直、本当に愚かだと思う」と話し、「政府が決めた場合、16歳の自分たちにできることはほとんどない」と続けた。

また、カタールでは海外で暮らす家族が多く、「家族と話すのがとても難しくなる」とも述べた。

同じくドーハに住むユセフさん(16)は、オーストラリアのような禁止は「少し厳しい」だけでなく、実際の運用も難しいと話した。

「(禁止されても)VPNが使えるし、セキュリティを回避して新しいアカウントを作るのも簡単だ」と語った。