■ラゴス:「私たちはそれと共に生まれた」

ナイジェリアの高校では、ミシェルさん(15)が試験勉強のために手書きのノートを見直していた。教室では携帯電話が禁止されており、制服姿の生徒たちは離れた机でそれぞれ勉強に励んでいた。

「(オーストラリア)政府の意図は理解できる。今の学生たちは本当に気が散っているから」と話した。ただ、「でも、私たちはそれと共に生まれたし、やめたいとは思わない」とも述べた。

一方、彼女の母親でイベントプランナーのハンナさん(50)は16歳未満の禁止に賛成だと言う。「ほとんどの親は、一日中子どもを見ていられるわけではないから」とその理由を説明した。

■メキシコ市:「自分を表現する」

メキシコ市に住むアランザさん(11)は、ソーシャルメディアにアクセスできるスマートフォンを1年前に手にした。

禁止については「正直、悲しくなると思う。時間を過ごす良い方法があまりないから」と話した。

屋外のベンチで、アルゼンチンのニュースやミュージシャンのツアー日程をSNSで見ていたサンティアゴさん(16)は「いまの時代、ソーシャルメディアは自分を表現するためにとても重要だ。年齢は関係ない」と語った。

その一方で「多くの誘拐がオンラインで始まる」とも強調し、「10歳や12歳の子どもたちは特に狙われやすい」と述べた。

■シドニー:「何の影響もないだろう」

禁止について、家族の間でも意見は分かれている。

レイトンさん(15)は「政府がやろうとしていることを理解しているとは思えないし、オーストラリアの子どもには何の影響もないと思う」と話した。

しかし、彼の母親のエミリーさんは、禁止が子どもたちの「より良く、より『本物』の関係づくり」に役立つことを期待している。

「私たちの若いころのように、友達と会う計画を立てて、直接会ってきちんと会話するようになると思う。曖昧なオンラインの友情ではなく」と話した。(c)AFP